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執筆者の写真Japanese Cultural Program

研究活動から

「折形 特別展」の展示物である棗(なつめ)は 株式会社堤淺吉漆店様の漆を使用させて頂いております。今回、久保が工場に訪問させて頂きました。


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漆は、英語でJapanと言われていたように縄文時代以来、装飾として使用されてきました。JAPANと言われる程、日本人との関係性の強いものでした。漆は、装飾として美しく飾ることができ、それは年がたつごとに艶が出てきて、手になじむようになるといわれています。また、機能面では抗菌機能もあるとされています。

(五輪メダルも漆で加工してもよかったのでは?なんて贅沢なことを考えてしまいます。)


さて、株式会社堤淺吉漆店様では、「うるしのいっぽ」はじめ様々な取組みについてお話を伺ってきました。


最近の取組みとして、木の端材を薄くペーパー状にし、巻くことでストローが製作されています。この端材の周りには漆が塗られています。さらに、パッケージには「シデ紙(印刷時に出る余分な紙)」が活用されています。

まさに、最先端です。

その他にも、サーフボードやスケートボード、自転車にも漆を活用することで、漆の新たな可能性を探求されています。







堤様にお話をお伺いする中で、

新たな漆の活用に留まらず、漆の木を植える活動など、

漆産業全体を支えることで関わる全ての人が持続できる仕組みを

目指されているという印象を持ちました。

特に、堤様のお話の中で、

10年後のモノづくりを考えた行動が必要になることや、

漆を通して日本人が元来持つモノを大切にする価値観に

再び光を当てていきたいとお話されていたことに心打たれました。



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漆には、化学薬品とは異なり自然由来の成分であり環境にやさしく、製品を丈夫にし、且つ長く使用することで艶が出るなど長期的に使用することに価値を置いています。昨今では、SDGsが注目されていますが、日本人の生活の中には環境負荷の少ない様々な知恵や価値観というものが眠っていると思います。

日本の工芸品として技術の高さのみで販売するだけでなく、日本文化、価値観(修理しながらよいものを使い続けること、年月が経つほど味(価値)がでることなど)と共に発信することで、地球環境にも優しい社会を実現に向けて貢献できるのではないかと感じました。




株式会社堤淺吉漆店様 ご協力くださりありがとうございました。 


〒600-8098 京都府京都市下京区稲荷町540番地

株式会社堤淺吉漆店様

「光琳」や「魁」と言った高品質の漆を始め、京都の伝統産業(京仏壇、京仏具、社寺建築塗装、京漆器、茶道具、西陣織、和洋家具、竹工芸、雅楽器、京弓、能面等)や、全国各地の国宝始め、重要文化財の修復分野においても知られ、令和御大典で高御座、御帳台の30年振りの修復にもこちの漆が用いられました。

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