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執筆者の写真Japanese Cultural Program

和紙 折形

折形サロンでは、和紙を用いて様々なものを包んでいます。


和紙の原料となる主な植物は、楮、三俣、雁皮などで、それらから採取できる上皮を剥いだ、幹に近い繊維を、「生成色」という日本古来の羽二重、白色になるまで、美しく綺麗な湧水に晒します。それらにネリ(トロアオイ)を混ぜ紙漉きをします。植物から採集できる天然素材には優れた特性があり、繊維が長く、とても強靱で、また光沢を持ち合わせ、和紙の特徴である、薄くても強い性質が備わります。


楮(こうぞ)


クワ科の落葉低木で、繊維は長く太さがあり、また強靱で、主に障子紙、表具紙、美術紙、奉書紙など、幅広い用途に原料として多く使用されています。


三俣(みつまた)


ジンチョウゲ科の落葉低木で、三枝になっています。繊維は弾力性があり軟らかく繊細で、光沢があり、印刷工程に優れているので、日本銀行券の原料として使用されています。また織物や帯裂の金糸銀糸用紙、箔合紙、かな文字紙、美術工芸紙などに使用されています。


雁皮(がんぴ)


ジンチョウゲ科の落葉低木で、繊維は細く短く、非常に光沢がある優れた原料です。雁皮は謄写版の用紙の原料として大量に使用されていました。現在は金箔銀箔を打ち伸ばす箔打ち紙(あぶらとり紙)、襖の基礎貼り用や、間似合紙などに使用されています。


トロロアオイ


根は和紙に重要な「ねり」として紙漉きに使われます。強く美しい紙を漉くため、原料となる植物繊維が水中に固まらず、1本づつにむらなく分散させておくのに必要なもので、水中で繊維の分散を助けます。


上記の他に、竹、麻、藁などが昔から漉かれていました。また現在では木材パルプが材料になる和紙もあります。

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