suturday, 15, Oct, 2017
10月15日~第二回折形サロン活動報告~
京都の宇治で作られている作陶「朝日焼」で、皆さんで一服頂きました。
今回は、折形の前に一碗の茶を頂きます。あえて茶筅、茶匙を和紙で包んで出てきます。
『茶道』と聞くと私と同じように、いくつもの難しい形があり、間違えたら次に進めない。また構成要素は精神鍛練と形の習得。と認識されている方も居られるのではないでしょうか。。しかし最初に日本に禅宗と入ってきたときは違っていた様です。
茶の入った碗に一礼し、数回に分けて丁寧に頂く、最後の1滴まですすり飲む。また菓子を軽く持ち上げ一礼し、個々か黒もじて、白い懐紙にうけ、大切に最後まで形よく頂く。そういう美しい『形』の意識が強いですが、禅文化にも通ずる茶道は、本来は全ての命の上で、私たちは生きらいでますよ。だから命を大切にしましょう、今に感謝しましょう。の意らしいです。
古いものが、より良しとされるのも、物を大事にする。今のリサイクル精神にも繋がります。
茶碗が割れたら金継ぎを。古い建物の材料で香合を。着れなくなった古い織物からフクサをつくる。そんな最初から最後まで、無駄なく使いきる事が、全ての命や形あるもの名残と感謝のように思います。
私はその日本人特有の、目の前にある物を大切にする精神性、まるで神や仏みたく扱う。それは原始的な日本人精神、価値観と、白い紙で物を大切に包む折形は、どこか似て通じるとこがある気がします。
海外に目を向けると、天地への祈り、また偉人への崇拝はあれど、食器や食べ物自体にまで一礼をして、口にする文化はないのではないでしょうか?ましてや仕服を付け、木箱に入れ、名前までつけて…。大切にする。
今回は茶筅、茶匙、花が和紙に包まれて出てきます。その造形を見る方により、感じ方は人それぞれ違うと思います。この講習にあるポチ袋、金封包みにしても、相手を思い金品を大切に和紙で包み渡す。渡され方も…きっと有効に大事に無駄なく使いますよね…、それも日本人の精神みたいです。
元を遡れば、全てが命に繋がります。茶碗も人が、茶を飲むために、土を掘り中にいるであろう微生物まで閉じ込め高温の窯で焼く、茶筅、茶匙にしても竹という生き物から、床の間を飾る花ですら、花を愛でるべくハサミを入れ。。。
そう言った意味で、今回は最初から花器に入れず、皆さんの前に花包みで出てきて、大切に扱い花器にいれます。その花への感謝ひと手間が、今の時代に必要ではないか。。。と考えました。
そして忘れてならないのが、この和紙ですら…楮など植物、生き物から出来てます。食事の箸と同じで、箸は人間が生きるべく目の前の命を頂いている。似てる気がします。
10月15日
9時30分~
折形を元にした献茶作法
9時45分~10時30分
講座①荒木さまによる折形実践講座~ポチ袋編~
10時30分~10時45分
~一服談話~下賜品、献上品などの実践や、やり取り
10時45分~11時30分
講座②荒木さまによる折形実践講座~金封包編~
(~11時45分)
一服。
(荒木蓬莱堂/荒木隆弘先生)
大阪高麗橋で創業明治8年、150年余りの伝統を今に継承する祝儀用品店の現当主。荒木氏が折りあげた方美しい作品は芸術性が高いものとして多くのファンを持つ。先代・荒木真喜雄氏には旧家の子弟を集めたサロンで指南を続け、当5代目・荒木隆弘氏には、神戸大学経営学部を卒業後に蓬莱堂を継承、昨年のリオデジャネイロオリンピックでは、ある日本代表チームの競技の作品テーマに沿った折形作品を檀紙を元に製作し贈呈。チームは見事メダルを獲得。伝統にとらわれ過ぎない斬新なデザインにも注目される。
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